2021年03月11日
Windows Update 問題発生編 対策日記
=== Windows Update 更新プログラムによって問題が発生した場合に確認するサイト ===
フレッシュな情報源 (リアルタイム検索系) と、英語の公式サイトを確認しましょう。
2021/03 月度の例ですと、つぎのような告知がありました:

=== 過去の Windows Update 更新プログラムによって引き起こされた問題につきまして ===
2025/06 月度
リンク
被害
2021/03 月度
リンク
被害
2021/03/15 (不具合 1) 回避策 提案
2021/03/15 (不具合 1) 修正版 提供告知
2021/03/16 (不具合 1) 修正版 紹介記事
2021/03/18 (不具合 2) 修正版 提供告知
2021/03/19 (不具合 2) 修正版 紹介記事
2019/11 月度
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被害
2017/10 月度
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被害
=== 教訓 ===
=== 日頃からの準備など ===
フレッシュな情報源 (リアルタイム検索系) と、英語の公式サイトを確認しましょう。
2021/03 月度の例ですと、つぎのような告知がありました:

=== 過去の Windows Update 更新プログラムによって引き起こされた問題につきまして ===
2025/06 月度
リンク
被害
- Windows Update の適用後、 一部のパソコンが起動しなくなります。
- UEFI Secure Boot に格納される DBX の容量溢れ (バッファーオーバーフロー?) が考えられます
- DBX は Forbidden Signature Database で、 「これらのプログラムには脆弱性などがあり、もはや起動してはならない」 という BAN リストのようなもの、 が KB5060533 で更新されます。
- KB5060533 の更新で DBX が 24KB まで拡張されるようです。 この 24KB という容量が、 当初のパソコンメーカーの想定外だったのか、 BIOS (UEFI) を破壊して起動不能にしてしまう事態となった、 事のようです。
- この DBX など (PK, KEK, DB, DBX) の情報は NVRAM という、フラッシュメモリーに保管されています。 パソコンの電源が喪失しても、内容が消えないタイプのメモリーです。
- Windows は UEFI Runtime Services (マザーボード側のソフトウェア) が定義する API (GetVariable / SetVariable) と対話して、 DBX などの修正を実行できます。
- ですので Windows としては正規の手順で DBX を更新したものの、 (一部の BIOS ベンダーによる) UEFI Runtime Services の実装が不適切であり、 問題を生じた事が考えられます。
2021/03 月度
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被害
- 京セラ・リコー製の複合機を使っている (プリンタドライバーをインストールして利用している) 企業で、印刷を開始すると、ブルースクリーンになります。
- ある Windows kernel mode driver の実装不具合によるもの。
- APC_INDEX_MISMATCH という STOP エラー (OS を停止するレベルの致命的エラー) が win32kfull.sys という Microsoft 社が書いたモジュールで発生しているので… 修正後、その影響をよく検証することなくリリースしてしまったのでしょう。
- KB5000802 または KB5000808 をアンインストールする
- 更新を 14 日間一時停止する
経過報告 [3/22 追記]
この件には 2 件の不具合があり、不具合 2 は、不具合 1 の修正の副作用として生じました [4/13 追記]
2021/03/10 (不具合 1)この件には 2 件の不具合があり、不具合 2 は、不具合 1 の修正の副作用として生じました [4/13 追記]
- 不具合 1 --- Type 3 プリンタドライバーを使用 & 32 ビットアプリからの印刷でブルースクリーンになるという問題
- 不具合 2 --- グラフィックの欠落や単色、位置ずれ/フォーマットの問題、空白のページ/ラベルの印刷
- 定例 Windows Update での配信
2021/03/15 (不具合 1) 回避策 提案
2021/03/15 (不具合 1) 修正版 提供告知
2021/03/16 (不具合 1) 修正版 紹介記事
2021/03/18 (不具合 2) 修正版 提供告知
2021/03/19 (不具合 2) 修正版 紹介記事
2019/11 月度
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被害
- 主に Microsoft Access で作った業務アプリを使用していて、"UPDATE ... WHERE ..." クエリを発行するいかなるアプリの正常稼働が不可能になりました。
- 不明
- KB4484127 をアンインストール
2017/10 月度
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被害
- 一部のソフト (P-touch Editor など) で、Excel (xls) ファイルを読み込みしようするとエラー「ファイルを開けません!」になります。
- "Microsoft.Jet.OLEDB.4.0" という、古い OLE DB プロバイダーのソースコードを整理した事で発生したと考えられる。
- セキュリティー向上の目的のために、既存のソースコードを整理する (使用しないルーチンの削除する) のはよくあること。
- 然しながら、Microsoft 社のエンジニアは、世間のデベロッパーが当該 OLE DB Provider をどのように利用しているのかについての洞察が不足していた。
- 当該 OLE DB Provider は、本来、Microsoft Access の mdb データベースファイルの読み書き機能を提供するための DLL で、一般的なアプリケーションから利用する意図で提供されたものだった。
- 然しながら、Excel xls ファイル等の読み込みができたりと、随分な付加価値のある肥満プロバイダーでもあった。
- 結果的に「Excel xls ファイルを読み込む」ルーチンは もはや不要と判断して、勢いあまって削除してしまったのではないだろうか。
回避
- KB4041691 をアンインストール
=== 教訓 ===
- レガシー (太古の遺産のよう) なソースコードに深く手入れすると、副作用という形で影響を受ける人が少なからず出て来ます。Microsoft 社の事例に限った話ではなく、このソフトウェア業界では昔から言われている事です。
- Windows のような巨大なソフトウェアでは、 既存のプログラムの一箇所の修正が、 思いもよらない箇所での、新たな不具合を追加し得ます。 開発者の能力の高い・低いによる問題ではなく、 人間の能力の限界 (Windows が複雑過ぎて全容把握ができないという問題) です。 その不具合 (修正による副作用) を防除し、ユーザーの手元へ届かないように管理ができたのは QA (品質管理) の成果に他なりません。 いま (2025/10/19 時点) その効果が低減してきているのは QA の働きを軽視し、レイオフした事による結果なのでしょうか…
=== 日頃からの準備など ===
- Windows Update による更新プログラムは定期配信になっていて、1 回目は「毎月 第 2 火曜日」の次の日に配布されるそうです。この日は注目を要する日です。
- Windows 10 Home 系を利用している企業の場合は… 弊社の AntiKB のような、問題のある KB を事後に削除 & 自動更新を一時停止できるソリューションを事前に構築しておくのが効果的でしょう。

